労災保険は安いだけじゃない

健康保険は病気や怪我で治療や入院をした場合、給付されます。しかし仕事中や通勤途中の怪我は保証されません。これを補償するのは労災保険です。

この保険は労働者災害補償保険法に基づく制度で、就業中の疾病や災害について本人や遺族に対して支払われます。これは労働基準法に業務上災害については使用者が補償しなければならないという規定により、保険料は使用者が負担します。その目的は労働者が確実に補償されることと、事業主の補償負担を軽くすることです。

1人でも従業員を雇用する事業主は加入しなければならず、保険料は全額事業主負担です。労災保険は安い掛け金で、労働者の賃金により算出された両立で収めます。 給付内容は病気の場合の療養給付、傷害を負った場合の年金、労働者が死亡した場合遺族に支払われる遺族補償年金などがあります。また死亡の場合は葬祭給付もあります。

労災保険というのは以上の労災保険と雇用保険の総称です。では雇用保険とはどんな保険でしょう。労働者にとって労災保険よりなじみが深い、よく知っている保険でしょう。 この二つの保険の給付は別に行われていますが、保険料の納付は合計で行われます。雇用保険の保険料負担は労災保険と違い、使用者と労働者の折半で毎月の給料から控除されます。

雇用保険は失業した時に給付されます。給付金額は労働者個々の所得や勤続年数により異なります。会社都合での失業はすぐ給付されますが、自己都合の場合は3カ月の待機期間があるというのも労働者ならだれでも知っていることでしょう。